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無料相談:遺産相続争い

こんばんは、菊山ひじりです。

この記事は2010年12月4日の記事のリライトです。

過去のブログ記事を見ていましたら、昔の無料相談の記事が、今の皆さまにもお役に立ちそうだな、と思いましたので、改めてアップさせて頂きますね。

昔の文章なので、つたない部分も多いかと思いますが、伝えたい内容にフォーカスしてお読み頂ければ幸いです(^^;)

なお無料相談は、現在は多忙のためお休みしております。
何卒ご了承くださいませ。

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<ご質問>

ひじりさん、今晩は!!
親族間に生じた相続争いにつきまして、相談をさせてください。

約12年前、私の伯母のご主人がガンで亡くなりました。
伯母夫婦には子供がいないため、法定相続人は、伯母と亡くなられたご主人の弟の2人となります。
そして伯母は、亡くなられたご主人の遺産を、法定相続分ということで、伯母が75%、ご主人の弟さんが25%相続するつもりでいました。

ところがご主人の死後、ご主人の弟さんが、

「伯母が兄を虐待したため相続廃除をするという遺言書があるから、遺産は100%自分が相続する」

と言い出し、家庭裁判所に、伯母の相続廃除の申し立てを行ったのです。
ちなみにその遺言書は、サイン自体はご主人本人のもので間違いないものの、本文は別人の筆跡でした。

伯母とご主人の夫婦仲はいたって普通であり、伯母はご主人を虐待などしていません。
そこで伯母は、裁判所に対し、病院関係者を証人に、

①ご主人を虐待していないこと、

②遺言書の作成日時点では、抗がん剤の副作用で正しい判断が行える状況になく遺言書は無効であること、

を主張しました。

すると裁判所は、伯母の主張を認め、相続廃除は却下されました。
そしてその上で、遺産分割割合を、伯母60%、弟40%とする和解案を提示しました。

 

しかしながらこの裁判所の和解案に対し、伯母及び弟さんとも納得しませんでした。
そこで、双方が高等裁判所へ控訴。
高等裁判所でも決着はつかず、現在、最高裁判所に上告中です。

伯母としては、

「亡くなった主人の遺産の大部分が、自分が嫁入りする際に財産分けとしてもらった不動産(マンション等)を管理する会社からもらった給料が源泉となっている。もともとは自分の財産から生じたお金なので、引いては自分のものじゃないかっ!弟は、法定相続分もらえるだけでも、有難く思えっ!!」

と思っています。

一方、弟さんは、

「兄がしっかり不動産管理を行ったからこそ、不動産収益があがったのだ。よって、不動産会社の給料は、兄の働きそのものだ。なので、その給料を源泉に蓄積された遺産は、当然兄のものであり、兄が渡したい人に渡すのが筋ってものだろう。だから遺言状に従って、弟である自分がもらうのが当然だっ!!」

と思っています。

このような12年間という長い泥仕合となってしまった今、伯母と親しい人々は、当初、徹底抗戦を主張していたものの、

「100%勝訴なんてあり得ないから、さっさと和解をして、残りの人生を楽しめば」

と言うようになりました。

私自身も、裁判に費やしたお金と時間を考えると、伯母はもちろん弟さんも非常にもったいないことをしているなと思います。

そこでひじりさん、このような状況に対し、もしアドバイスがございましたら、教えてください。
何卒どうぞよろしくお願いいたします。

(Tさん)

 

<お答え>

Tさん、ご質問ありがとうございました。

相続の問題は、感情が絡みますので、本当にやっかいですよね。
その時々の事情もありますし、一概に何が正しいのか見分けるのは本当に難しいところです。

頂いたお便りを拝見する限りでは、妻である伯母さまが多めに相続なさるのは当然の気がします。
毎日ご主人さまを陰で支えていたからこそ、財産が築けたわけですからね。

 

ただ、私は思うのです。
そもそも、その財産を築いたのはご主人さまです。

財産を築けたのは、ご本人の力量によるのであって、伯母さまや弟さんが協力している部分があったとしても、その協力だけで財産が築けるわけではないです。
ですから、ちょっとだけでもそれを相続させてもらうだけでも、儲けものではないかと。

 

そこに、欲をかいて「自分はもっともらえるはず」などと思うのは、そもそもその考え自体が問題です。
自分で作った財産でもないのに、それに固執するのは、魂を賤しくします。
裁判所の和解案は、このご質問を拝見する限り、かなり妥当だと思います。

もちろん配分等については、他の裁判例なども考えると、いろいろご意見はあるかと思います。
ですので、あくまで私個人の感覚としては、ということです。

 

12年という歳月は、決して短くありません。
そんな長い間、お金の争いで心を貧しくするというのは、本当にしんどいことですね。

お二人とも、欲や、相手に対しての意地だけで裁判を続けているわけです。
本当に意味がないです。

結局お二人とも同じレベルですよね。
余計なカルマ、作っていますね。

お金は所詮エネルギー。
感謝して手放せば、回って帰ってきます。
でも、自分だけで囲おうとすると、流れがせき止められて、泡のようにどんどん消えていきます。

宇宙の全てのものは、自分のものではありません。
今手元にあるのは、一時的な場所としてあるだけ。
全ては宇宙に帰って行きます。

そして、死ぬ時、お金は持って行けません
持って行けるのは、思い出だけ。

スッキリとふっきれた思いや幸せな思い出を持って死んでいくのか。
恨みつらみと欲だけを持って死んでいくのか。

どちらがいいでしょう?
答えは、明白ですね。

伯母さまと弟さんが、その辺りに気付かれて、円満な解決をされることを、心よりお祈り致します。

 

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