アフリカ思い出話

呪術・イニシエーションの魔力:その1

マリ共和国に住んでいた頃体験したお話をいくつか。。。

今でこそ大多数のマリ人はイスラム教徒ですが、マリは元々はアニミズムの国。
精霊を恐れ奉りつつ共存してきましたので、今でも呪術や儀式の伝統は色濃く残っています。

何かの時にはすぐに「おまじない」をしますし、もちろん占いもあります。
首都バマコを歩いていても、街角に何だか奇妙なものが山積みになった屋台があったりします。

「何だろうな~?」と覗き込むと、そこにはカラカラに干からびた猿の頭が沢山ならんでいたり、怪しげな生き物の干物とか、木の棒、得体の知れないものが並んでいます。

色とりどりのビーズで作った紐も一緒に並んでいます。
これらはお守りであったり、呪術に使う道具なのです。

一度「この猿の頭は、なんに使うの?」と聞いてみました。
でも帰ってきた答えがよく分からない。。。(-_-;)

フランス語の単語が分からない上に、店主の発音もすごい訛っていて、全然理解不能でした。

近くにいたマリ人女性が、見かねて分かりやすく説明してくれたのですが、どうやら媚薬っぽい使い方をするようでした。
でも、猿の頭の媚薬って、何だか怖い。。。

一夫多妻制のマリでは、妻達の嫉妬で色々あるのでしょうね~。
夫の愛を独占したという思いは万国共通です☆

自分のものにできるのなら、何でもあり。。。って感じでしょうか。
(誰か猿の頭の使い方をご存知の方いらっしゃいましたら、是非教えてくださいませ。)

さて、こんなマリですから、今でも村では呪術が大活躍しています!

例えば、誰かの財産がなくなったときには、呪術師を呼んで儀式をして、探し出します。
犯人も分かるんですよ!

たまたま私は首都に行っていて、見られなかったのですが(T_T)、私が住んでいた隣村でもバイクがなくなり、呪術師を呼んで儀式が行われました。
村中の人が見守る中、なんと!本当にバイクが探し出され、犯人も捕まったそうです。

この呪術のやりかたは、マリの映画「ひかり(Yelene)」で見ることができます。(レンタルビデオ屋さんにあると思いますので、ぜひ見てね♪)

映画のオープニングで、化粧を施した男の人が数人がかりで太い丸太を抱えて、長老のようなおじいさんに導かれて歩いている、あれです!

あれと全く同じように、丸太を抱えた人達が呪術師と精霊に導かれて、探しているもののところに辿り着くのだそうです。

もっと早くに日程を教えてくれていれば、何とか都合をつけて、首都には行かなかったのにぃ~!!!と、本当に残念です。。。(T_T)

呪術&イニシエーションの話はまだまだ続きます。
続きは、次回♪

 

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